伊勢物語-第百十七段 住吉行幸 2021-12-20 WRITER 雨野やたしげ この記事を書いている人 - WRITER - 雨野やたしげ フリーの翻訳者・ライター、編集、校正。 日本の伝統文化である和歌、短歌、古典、古事記、日本文化、少しのプライベート。 古事記の教育現場復帰「未来を担う子ども達に自分たちのアイデンティティである日本神話を」 (原文) むかし、帝、住吉に行幸したまひけり。 和歌(198) われ見ても久しくなりぬ住吉のきしの姫松いくよ経ぬらむ おほん神、現形げぎやうしたまひて、 和歌(199) むつましと君は白浪みづがきの久しき世よりいはひそめてき (現代訳) 昔、帝が住吉に行幸なされた。 和歌(198) 私が見てからも長い年月を経た。この住吉の岸の松は、どれほどの月日を経てきているのだろうか。 住吉の大御神おおみかみがお姿を現しになり、 和歌(199) 私が帝に対して親愛の情を抱いているのをご存知ないでしょう。はるか遠い昔から、帝の御代を祝いお守り申し上げています。 和歌(198) 「住吉」は、大阪市住吉区の住吉神社。この辺りはかつて海岸で松が多く生えていました。 「姫松」の「姫」は、松が美しいことを表す語。 天王寺側から阪堺電車に乗って住吉大社に行くと、名前の由来は分かりませんが、途中「姫松駅」とゆう駅があります… 住吉の大御神おおみかみは、古代から海の安全を守護する神で、この帝のことももちろん親愛をもってお守りいたしていることを告げました。 この記事を書いている人 - WRITER - 雨野やたしげ フリーの翻訳者・ライター、編集、校正。 日本の伝統文化である和歌、短歌、古典、古事記、日本文化、少しのプライベート。 古事記の教育現場復帰「未来を担う子ども達に自分たちのアイデンティティである日本神話を」 前の記事 -Prev- 伊勢物語-第百十六段 はまびさし 次の記事 -Next- 伊勢物語-第百十八段 玉かづら 関連記事 - Related Posts - 伊勢物語-第五段 中空に(伝 為氏本) 伊勢物語-第六十三段 つくも髪 伊勢物語-第四十六段 うるはしき友 伊勢物語-第七十三段 月のうちの桂 最新記事 - New Posts - 伊勢物語 あとがき 伊勢物語-第十八段 あきの夜も(伝 為氏本) 伊勢物語-第十七段 夢と知りせば(伝 為氏本) 伊勢物語-第十六段 太刀のをがはの(伝 為氏本)