伊勢物語-第九段 蒔きしなでしこ(伝 為氏本) 2022-03-21 WRITER 雨野やたしげ この記事を書いている人 - WRITER - 雨野やたしげ フリーの翻訳者・ライター、編集、校正。 日本の伝統文化である和歌、短歌、古典、古事記、日本文化、少しのプライベート。 古事記の教育現場復帰「未来を担う子ども達に自分たちのアイデンティティである日本神話を」 (原文) 昔、男えあふまじかるける人を恋ひわたりて、 和歌(12) わが宿に蒔きしなでしこいつしかも花に咲かなむよそへてもみむ (現代訳) 昔、男がとても逢うこともできそうにない女を恋し続けて、 和歌(12) 私の家に蒔いたなでしこの花が早く咲いてほしい。その花を愛しいあの人となぞらえてみたいものだ。 男は、やがて咲く「なでしこの花」を愛しい女になぞらえました。 恐らく可憐な女性なのでしょう… 可憐な女性を「なでしこの花」にたとえるこの風潮は現代にも残っていますが…なんとも切ない歌です。 この記事を書いている人 - WRITER - 雨野やたしげ フリーの翻訳者・ライター、編集、校正。 日本の伝統文化である和歌、短歌、古典、古事記、日本文化、少しのプライベート。 古事記の教育現場復帰「未来を担う子ども達に自分たちのアイデンティティである日本神話を」 前の記事 -Prev- 伊勢物語-第八段 玉くしげ(伝 為氏本) 次の記事 -Next- 伊勢物語-第十段 月しあれば(伝 為氏本) 関連記事 - Related Posts - 伊勢物語-第十四段 いざ桜(伝 為氏本) 伊勢物語-第三十五段 あわ緒 伊勢物語-第三十八段 恋といふ 伊勢物語-第百一段 あやしき藤の花 最新記事 - New Posts - 伊勢物語 あとがき 伊勢物語-第十八段 あきの夜も(伝 為氏本) 伊勢物語-第十七段 夢と知りせば(伝 為氏本) 伊勢物語-第十六段 太刀のをがはの(伝 為氏本)