伊勢物語-第十三段 虫の音や(伝 為氏本) 2022-05-21 WRITER 雨野やたしげ この記事を書いている人 - WRITER - 雨野やたしげ フリーの翻訳者・ライター、編集、校正。 日本の伝統文化である和歌、短歌、古典、古事記、日本文化、少しのプライベート。 古事記の教育現場復帰「未来を担う子ども達に自分たちのアイデンティティである日本神話を」 (原文) 昔、物思ふ男、目をさまして、外との方を見出して臥したるに、前栽せざいの中に虫の声なきければ、 和歌(17) かしがまし草葉にかかる虫の音やわれだに物をいはでこそ思へ (現代訳) 昔、物思いに悩んでいる男が、目をさまし外の方を見て横になっているときに、植え込みの中から虫の鳴き声が聞こえてきたので、 和歌(17) やかましいことだ。草葉にとまる虫の声がこんなにも聞こえてくる。私でさえも物を言ったり泣いたりせずに物思いに耽っているとゆうのに… 前栽せざい 庭先の植え込み。 物思いにあれこれ考えているときに植え込みから虫の声、蝉のうるさい鳴き声ではないでしょうから、逆に趣がありそうですが… 物思いに耽る男には気にくわなかったみたいです。 この記事を書いている人 - WRITER - 雨野やたしげ フリーの翻訳者・ライター、編集、校正。 日本の伝統文化である和歌、短歌、古典、古事記、日本文化、少しのプライベート。 古事記の教育現場復帰「未来を担う子ども達に自分たちのアイデンティティである日本神話を」 前の記事 -Prev- 伊勢物語-第十二段 夕月夜(伝 為氏本) 次の記事 -Next- 伊勢物語-第十四段 いざ桜(伝 為氏本) 関連記事 - Related Posts - 伊勢物語-第十八段 あきの夜も(伝 為氏本) 伊勢物語-第百十八段 玉かづら 伊勢物語-第二十五段 逢はで寝る夜 伊勢物語-第一段 降りくらし(伝 為氏本) 最新記事 - New Posts - 伊勢物語 あとがき 伊勢物語-第十八段 あきの夜も(伝 為氏本) 伊勢物語-第十七段 夢と知りせば(伝 為氏本) 伊勢物語-第十六段 太刀のをがはの(伝 為氏本)