日の本の屋根裏から日本を考える

伊勢物語-第三十二段 倭文の苧環

 
伊勢物語







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フリーの翻訳者・ライター、編集、校正。 日本の伝統文化である和歌、短歌、古典、古事記、日本文化、少しのプライベート。 古事記の教育現場復帰「未来を担う子ども達に自分たちのアイデンティティである日本神話を」

(原文)

むかし、ものいひける女に、年ごろありて、

和歌(65)

いにしへのしづのをだまきくりかへし昔を今になすよしもがな

 

といへりけれど、なにとも思はずやありけむ。

 

(現代訳)

昔、男が、かつて親しく語らう関係であった女に、年月が経ってから、

和歌(65)

織物を織るために糸を紡いで巻き取った糸玉から糸を繰るように、かつてのようにやり直す手立てがあればとしみじみと思います。

 

と歌を送ったが、その女は男のことをなんとも思わなかったのであろうか、返事は無かった。

  • 和歌(65)

「しづやしづ倭文のをだまき繰りかへし昔を今になすよしもがな」

 

と静御前が頼朝の前で、夫の義経をしのんで白拍子の舞を舞いながら歌ったことは、よく語られる話です。

 

女は、現在の生活に満足しているのか、男のこの歌に返信をしなかった・・・現代でもありそうな話ですね。

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