伊勢物語-第四十八段 人待たむ里 2020-07-08 WRITER 雨野やたしげ この記事を書いている人 - WRITER - 雨野やたしげ フリーの翻訳者・ライター、編集、校正。 日本の伝統文化である和歌、短歌、古典、古事記、日本文化、少しのプライベート。 古事記の教育現場復帰「未来を担う子ども達に自分たちのアイデンティティである日本神話を」 (原文) むかし、男ありけり。 馬のはなむけせむとて、人を待ちけるに、来ざりければ、 和歌(89) 今ぞ知るくるしきものと人待たむ里をば離かれずとふべかりけり (現代訳) 昔、ある男がいた。 旅立ってゆく人に歓送の宴を開いてやろうと待っていたが、来なかったので、 和歌(89) なかなか来ない人を待つのがこんなにも苦しいものであるとたった今知りました。 だから、わたしの訪れを待っていた女のところには、時間を空けることなく訪れるべきでしたよ。 歓送の宴を開いてやろうと準備したのに約束の時間になっても、来ない。 そういえば、あの女ひともこういう気持ちでわたしを待っていたのだなぁと過去を想起している。 この記事を書いている人 - WRITER - 雨野やたしげ フリーの翻訳者・ライター、編集、校正。 日本の伝統文化である和歌、短歌、古典、古事記、日本文化、少しのプライベート。 古事記の教育現場復帰「未来を担う子ども達に自分たちのアイデンティティである日本神話を」 前の記事 -Prev- 伊勢物語-第四十七段 大幣 次の記事 -Next- 伊勢物語-第四十九段 若草 関連記事 - Related Posts - 伊勢物語-第七十六段 小塩の山 伊勢物語-第百一段 あやしき藤の花 伊勢物語-第九十三段 たかきいやしき 伊勢物語-第二段 西の京 最新記事 - New Posts - 伊勢物語 あとがき 伊勢物語-第十八段 あきの夜も(伝 為氏本) 伊勢物語-第十七段 夢と知りせば(伝 為氏本) 伊勢物語-第十六段 太刀のをがはの(伝 為氏本)