伊勢物語-第五十三段 あひがたき女 2020-07-20 WRITER 雨野やたしげ この記事を書いている人 - WRITER - 雨野やたしげ フリーの翻訳者・ライター、編集、校正。 日本の伝統文化である和歌、短歌、古典、古事記、日本文化、少しのプライベート。 古事記の教育現場復帰「未来を担う子ども達に自分たちのアイデンティティである日本神話を」 (原文) むかし、男、逢ひがたき女に逢ひて、物語などするほどに、とりの鳴きければ、 和歌(99) いかでかはとりの鳴くらむ人しれず思ふ心はまだ夜深きに (現代訳) 昔、ある男が、なかなか逢うことができない女に逢って、いろいろな話をしているうちに鶏が鳴いたので、 和歌(99) どうしてとりが鳴くのだろうか。 人に知られないように貴女を想い慕うわたしの心は、まだ夜明けには至っていないというのに。 なかなか逢えない女にようやく逢えた。 そして、この時代は、鶏の鳴き声が男女の別れの合図のようなもので、夜が白々と明け、 鶏が鳴くと男は帰らなければならない・・・ その辺の葛藤が詠まれている。 この記事を書いている人 - WRITER - 雨野やたしげ フリーの翻訳者・ライター、編集、校正。 日本の伝統文化である和歌、短歌、古典、古事記、日本文化、少しのプライベート。 古事記の教育現場復帰「未来を担う子ども達に自分たちのアイデンティティである日本神話を」 前の記事 -Prev- 伊勢物語-第五十二段 飾り粽 次の記事 -Next- 伊勢物語-第五十四段 つれなかりける女 関連記事 - Related Posts - 伊勢物語-第五十一段 菊 伊勢物語-第百二十段 筑摩の祭 伊勢物語-第八十三段 小野 伊勢物語-第七十二段 大淀の松 最新記事 - New Posts - 伊勢物語-第十五段 小夜ふけて(伝 為氏本) 伊勢物語-第十四段 いざ桜(伝 為氏本) 伊勢物語-第十三段 虫の音や(伝 為氏本) 伊勢物語-第十二段 夕月夜(伝 為氏本)