伊勢物語-第五十五段 言の葉 2020-07-30 WRITER 雨野やたしげ この記事を書いている人 - WRITER - 雨野やたしげ フリーの翻訳者・ライター、編集、校正。 日本の伝統文化である和歌、短歌、古典、古事記、日本文化、少しのプライベート。 古事記の教育現場復帰「未来を担う子ども達に自分たちのアイデンティティである日本神話を」 (原文) むかし、男、思ひかけたる女の、え得まじうなりての世に、 和歌(101) 思はずはありもすらめど言の葉のをりふしごとに頼まるるかな (現代訳) 昔、ある男が、想いをかけた女が、とても自分の手に入れることができなったときに、 和歌(101) あなたは、わたしのことなど思い出すことはないでしょうが、 わたしは、なにかの折にあなたの言葉を頼りにしてしまうのです。 昔、親しい間柄であった女のことを男が回想している。 かつては、あんなにも親しく、たくさんの言葉を交わし、たくさんの情を交わしたが、今は関係が絶え、すっかり手の届かない所に行ってしまった。 そうした過去に交わした言葉が、女への想いを強めるが、そうした言葉たちを頼りにもして生きている。 この記事を書いている人 - WRITER - 雨野やたしげ フリーの翻訳者・ライター、編集、校正。 日本の伝統文化である和歌、短歌、古典、古事記、日本文化、少しのプライベート。 古事記の教育現場復帰「未来を担う子ども達に自分たちのアイデンティティである日本神話を」 前の記事 -Prev- 伊勢物語-第五十四段 つれなかりける女 次の記事 -Next- 伊勢物語-第五十六段 草の庵 関連記事 - Related Posts - 伊勢物語-第八十三段 小野 伊勢物語-第六十五段 在原なりける男 伊勢物語-第七十五段 海松 伊勢物語 あとがき 最新記事 - New Posts - 伊勢物語 あとがき 伊勢物語-第十八段 あきの夜も(伝 為氏本) 伊勢物語-第十七段 夢と知りせば(伝 為氏本) 伊勢物語-第十六段 太刀のをがはの(伝 為氏本)