2019/01/07

古事記を読む(103)上つ巻-日向三代

 




この記事を書いている人 - WRITER -
雨野やたしげ
フリーの翻訳者・ライター、編集、校正。 日本の伝統文化である和歌、短歌、古典、古事記、日本文化、少しのプライベート。 古事記の教育現場復帰を強く願う「自分たちの神話を学ばない民族に未来はない」。

木花之佐久夜毘売このはなさくやひめ

その後しばらくして、木花之佐久夜毘売このはなさくやひめは、邇邇芸命ににぎのみことのもとに来て、

「わたしは、妊娠しており、出産するにあたり、この子は、天つ神あまつかみの御子でありますから、私事で生んでよいものではございませんので、ご報告に上がりました。」

と仰せになりました。

これに対して、邇邇芸命ににぎのみことは、

佐久夜毘売さくやひめよ。一晩の契りで妊娠したというのか。それはきっとわたしの子では無いであろう。きっと国つ神くにつかみの子であろう」

と仰せになりました。

木花之佐久夜毘売このはなさくやひめは、

「わたしが生む子が、もし国つ神くにつかみの子であるならば、無事に生まれなはしないでしょう。もし天つ神あまつかみの子であるならば、無事に生まれるでしょう」

と答えると、

すぐに出入り口のない八尋殿やひろどのを建てて、その中に入ると、土で入り口を塞いでしまい、出産が近づくと、その御殿に火を放ち、その中で子を生みました。

「わたしが生む子が、もし国つ神くにつかみの子であるならば、無事に生まれなはしないでしょう。もし天つ神あまつかみの子であるならば、無事に生まれるでしょう」:これもお馴染みの一種の誓約うけいです。

八尋殿やひろどの大きい神聖な宮殿。

 

「それ俺の子ども?」

これは、現代でも言ってはいけない言葉の代表格かもしれませんが、これに対して、木花之佐久夜毘売このはなさくやひめは、命を懸けた誓約うけいで自らの潔白を証明します。

その因果関係は、別として・・・そもそも誓約うけいとはそういうものです。

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