古事記を読む(163)中つ巻-第11代・垂仁天皇

 







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フリーの翻訳者・ライター、編集、校正。 日本の伝統文化である和歌、短歌、古典、古事記、日本文化、少しのプライベート。 古事記の教育現場復帰「未来を担う子ども達に自分たちのアイデンティティである日本神話を」

沙本毘古さほびこ沙本毘売さほびめの兄妹

すると垂仁すいにん天皇は、驚いて起き、沙本毘売さほびめに、

「わたしは妙な夢を見た。沙本さほの方角から、大雨が近づいてきて、わたしの顔を濡らした。そして、錦色の小さな蛇がわたしの首に巻きついた。これは、一体何の兆しなのだろうか」

と尋ねました。

 

それを聞いた沙本毘売さほびめは、隠すことができないと思い、垂仁すいにん天皇に、

「わたしの兄である沙本毘古さほびこがわたしに、

『夫と兄のどちらが愛しいか』と問いました。

面と向かって問われたので、わたしは、

『兄の方が愛しいかもしれません』と答えました。

すると兄の沙本毘古さほびこは、

『わたしとおまえで天下を治めよう。天皇を殺しなさい』と言い、鋭利な小刀をわたしに授けました。

そして、これであなたの首を刺そうと三度みたび振り上げましたが、哀しい気持ちが込み上げ、刺すことができず、涙がこぼれて、あなたの顔を濡らしてしまったのです。

夢はその兆しでございましょう」

と打ち明けました。

兄との顛末を垂仁すいにん天皇に打ち明けてしまいました。

なんで言うかな・・・笑

 

兄に素直にやっぱりできなかったと言えば済むものの・・・

兄との顛末を知らせたことから、兄の沙本毘古さほびこはもちろん、妹のこの沙本毘売さほびめにも不幸が訪れます

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