古事記を読む(197)中つ巻-第14代・仲哀天皇

 







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フリーの翻訳者・ライター、編集、校正。 日本の伝統文化である和歌、短歌、古典、古事記、日本文化、少しのプライベート。 古事記の教育現場復帰「未来を担う子ども達に自分たちのアイデンティティである日本神話を」

神功じんぐう皇后の新羅遠征

また、筑紫の松浦県まつらのあがた玉島里たましのさとに着くと、その川辺で食事をしました。

ちょうど4月の上旬でした。

 

神功じんぐう皇后は、川に突き出た岩にお座りになり、腰布の糸を抜き取り、飯粒を餌にして、鮎を釣りました。

 

そういう訳でその川を小河、またその磯の名前を勝門比売かつとひめといいます。

 

ゆえに、4月の上旬になると、同じように女性が腰布の糸を抜き取り、飯粒を餌にして鮎を釣ることが、今に至るまで絶えないのです。

鮎は、海で育った後、4月にさしかかる辺りにかけて生まれた川を遡上します。

 

神功じんぐう皇后は、仲哀ちゅうあい天皇が崩御した後、持ち前のパワフルさで神託に従い、新羅に遠征したと思ったら、自分の腰布の糸をほどき、鮎を釣り上げる。

ちょっと男勝り過ぎでしょ。

これまでの古事記に登場した女性とは明らかに一線をかくするキャラクターです。

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