古事記を読む(222)下つ巻-第16代・仁徳天皇

 




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雨野やたしげ
フリーの翻訳者・ライター、編集、校正。 日本の伝統文化である和歌、短歌、古典、古事記、日本文化、少しのプライベート。 古事記の教育現場復帰を強く願う「自分たちの神話を学ばない民族に未来はない」。

速総別王はやふさのわけのみこ女鳥王めどりのみこ

この後、豊楽とよのあかり(宮中の酒宴)が催されたとき、各氏族の女達が皆、宮中に参上しました。

 

このとき、大楯連おおたてのむらじの妻は、夫が女鳥王めどりのみこを殺害したときに奪った玉釧たまくしろ(玉を付けた腕輪)を手に巻いて参上しました。

 

大后おおきさき石之日売命いわのひめのみことは、自ら大御酒おおみきの柏を取って、それぞれの氏族の女達に振舞いました。

 

その玉釧たまくしろを見た大后おおきさきは、かつて女鳥王めどりのみこが身に付けていたのを覚えており、大楯連おおたてのむらじの妻に大御酒おおみきの柏を与えずに、退席させました。

 

そしてその夫の大楯連おおたてのむらじを呼び出し、

女鳥王めどりのみこたちは、不敬があったから退けたのだ。怪しむような他の意味はない。おまえは、自分の主君の手に巻かれていた玉釧たまくしろを肌の温もりがまだあるうちに剥ぎ取って、自分の妻に与えたのか」

と仰せになり、

処刑しました。

大后おおきさき石之日売命いわのひめのみことは、ただ夫の浮気に嫉妬しているだけの女性ではなく、義を重んじ君臣を軽んじるような行為を厳しく罰し、威厳ある振る舞いを見せました。

 

石之日売命いわのひめのみことが生んだ子は、この後、第17代履中りちゅう天皇、第18代反正はんぜい天皇、第19代允恭いんぎょう天皇となって行きますので、それらの天皇の母としての振るまいを示したと言えると思います。

相当な気の強さが伝わってきます・・・

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