古事記を読む(237)下つ巻-第20代・安康天皇

 




この記事を書いている人 - WRITER -
雨野やたしげ
フリーの翻訳者・ライター、編集、校正。 日本の伝統文化である和歌、短歌、古典、古事記、日本文化、少しのプライベート。 古事記の教育現場復帰を強く願う「自分たちの神話を学ばない民族に未来はない」。

大長谷王子おおはつせのみこの復讐

大長谷王子おおはつせのみこ安康あんこう天皇の弟。のちの雄略ゆうりゃく天皇)は、当時まだ少年でしたが、安康あんこう天皇の殺害のことを聞いて、怒りをあらわにし、兄の黒日子王くろひこのみこのところに出掛けて、

「天皇が殺されました。どのようになされるおつもりですか」

と尋ねました。

 

しかし黒日子王くろひこのみこは、驚かず、気にもかけませんでした。

 

それで大長谷王子おおはつせのみこは、兄の黒日子王くろひこのみこを罵って、

「殺されたのは、天皇であり、しかも兄弟でもあるのに、どうして天皇への恩を思う気持ちも持たず、兄が殺されたと聞いて驚きもせず、無関心でおられるのですか」

と言って、

黒日子王くろひこのみこえりを掴んで引きずり出して、刀を抜いて打ち殺してしまいました。

 

また、その兄の白日子王しろひこのみこのところに行き、先ほどと同じ問いをしましたが同じでした。

無関心な態度は、黒日子王くろひこのみこと同じでした。

 

それでえりを掴んで引きずり出して、小治田おはりだ(奈良県高市郡明日香村)に行き、穴を掘って白日子王しろひこのみこを立たせたまま埋めると、腰まで埋めたときに両方の目が飛び出して死んでしまいました。

大長谷王子おおはつせのみこ、のちの雄略ゆうりゃく天皇の少年時代の乱暴ぶりが記されています。

雄略ゆうりゃく天皇は、数々の残虐な行いや殺害を繰り返し、世間の評判は、「はなはしき天皇」というものでした。

 

その一端が垣間見れる少年時代のエピソードです。

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