2019/01/06

古事記を読む(33)上つ巻-天照大御神と須佐之男命

 




この記事を書いている人 - WRITER -
雨野やたしげ
フリーの翻訳者・ライター、編集、校正。 日本の伝統文化である和歌、短歌、古典、古事記、日本文化、少しのプライベート。 古事記の教育現場復帰を強く願う「自分たちの神話を学ばない民族に未来はない」。

天の石屋戸あめのいわやと

八百万やおよろずの神が天の安の河原に集まり、高御産巣日神たかみむすびのかみの子の思金神おもいかねのかみに思案させ対策を考えました。

思金神おもいかねのかみの考えた対策は、祭りを開くというものでした。

まず長鳴鳥ながなきどり(にわとり)が集められ、鳴かせることにしました。

次に、天の安の河の上流にある天の堅石と、天の金山の鉄を取り、鍛冶屋の天津麻羅あまつまらを探し、伊斯許理度売命いしこりどめのみことに鏡(八咫鏡やたのかがみ)を作らせ、

玉祖命たまのおやのみことに命じて、大きな勾玉まがたまを多数連ねた玉緒(八尺勾玉やさかのまがたま)を作らせ、

次に、天児屋命あめのこやねのみこと布刀玉命ふとだまのみことを召し、天の香山かぐやま牡鹿おじかの肩の骨を抜き取き、天の香山かぐやま樺桜かばざくらを取ってきてその骨を焼いて占いをさせました。

八百万やおよろず古事記では、「八」という数字が頻繁に出てきますが、これは「多数」という意味です。八百万やおよろずも実際に八百万という訳ではなく、数が多いということです。

思金神おもいかねのかみ非常に頭が良く、何か問題が起こると、天照大御神あまてらすおおみかみの求めにより思金神おもいかねのかみが対策を考えます。

 

高天原たかまのはらで問題が起きると、神々は、今後も天の安の河原に集まり、思金神おもいかねのかみを中心にしてあれやこれやと相談し対策を考えます。

今回は、天照大御神あまてらすおおみかみが存在しませんが、天照大御神あまてらすおおみかみが存在する相談場面でも、天照大御神あまてらすおおみかみの独断でトップダウン式で何かを決定するということはありません。

これは、れっきとした合議制です。

日本は古代から、独裁ではなく、少なくとも理想として合議制の民主主義をアイデンティティとしているのが分かり、個人的に大変重要なシーンだと思っています。

そして、皇位のしるしとして、現在でも継承されている三種の神器八咫鏡やたのかがみ八尺勾玉やさかのまがたま草薙剣くさなぎのつるぎ)のうちの2つである八咫鏡やたのかがみ八尺勾玉やさかのまがたまは、このとき作られたものとされています。

 

この記事を書いている人 - WRITER -
雨野やたしげ
フリーの翻訳者・ライター、編集、校正。 日本の伝統文化である和歌、短歌、古典、古事記、日本文化、少しのプライベート。 古事記の教育現場復帰を強く願う「自分たちの神話を学ばない民族に未来はない」。
 

Copyright© 深夜営業ジャパノロジ堂 , 2018 All Rights Reserved.