2019/01/07

古事記を読む(66)上つ巻-大国主神

 




この記事を書いている人 - WRITER -
雨野やたしげ
フリーの翻訳者・ライター、編集、校正。 日本の伝統文化である和歌、短歌、古典、古事記、日本文化、少しのプライベート。 古事記の教育現場復帰を強く願う「自分たちの神話を学ばない民族に未来はない」。

八千矛神やちほこのかみ

和歌(4)

青山に 日が隠らば ぬばたまの 夜は出でなむ 朝日の 笑み栄え来て 栲綱たくづのの 白き腕 沫雪あわゆきの 若やる胸を そだたき たたきまながり 真玉手またまで 玉手さし枕き 股長に さむを あやに な恋ひ聞こし 八千矛やちほこの 神のみこと 事の 語り言かたりごとも 是をば

(青山に太陽が沈んだら、夜が来ます。あなたは、朝日のような笑顔で来て、栲綱たくづののようなわたしの白い腕や、泡雪あわゆきのように白くて若々しい胸を、愛撫あいぶし、抱擁したりして、玉のようなわたしの手を枕にして、足も伸び伸びとさせてお休みになられるのでしょうから、あまり恋焦がれないでください。八千矛やちほこの神のみことよ。このことを語ってお伝えします。)

 

そして、この夜、八千矛神やちほこのかみ沼河比売ぬなかわひめは会わずに、次の日の夜に会いました。

八千矛神やちほこのかみの正妻の須勢理毘売すせりびめは、非常に嫉妬深く、そのため、八千矛神やちほこのかみは、困惑してしまい、出雲から大和国やまとのくににお上りになろうと旅支度をしたとき、片手を馬のくらにかけ、片足をあぶみに入れて、次の歌をお詠みになりました。

和歌(4):先の和歌(3)で、八千矛神やちほこのかみの求愛をじらした沼河比売ぬなかわひめもまんざらでなかったのがよく分かります。

 

男性の求愛をあっさりと受け入れず、じらして自分自身の価値を高めるという古代の女性の文化?思惑の表れだととることもできます。

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