古事記を読む(71)上つ巻-大国主神
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フリーの翻訳者・ライター、編集、校正。
日本の伝統文化である和歌、短歌、古典、古事記、日本文化、少しのプライベート。
古事記の教育現場復帰「未来を担う子ども達に自分たちのアイデンティティである日本神話を」
国作り
大国主神が出雲の
御大御前(
美保岬)にいらっしゃたときに、波を伝わって、
天乃羅摩船(
ガガイモの皮で作った船)に乗って、蛾の皮を剥いで作った衣服を着て、やって来る神がいました。
大国主神がその神に名を尋ねても、
答えはなく、大国主神にお付きする神々にその神の名を尋ねても皆知りませんでした。
多邇具久(ヒキガエル)に聞くと、
「それは、案山子の久延毘古がきっと知っているでしょう」
と言いました。
久延毘古を呼んで問うてみると、
「これは、神産巣日神の子である少名毘古那神でいらっしゃいます」
と申しました。
ガガイモ:つる性の植物。
久延毘古:案山子の神名。
少名毘古那神:ガガイモの皮で作った小さな舟に乗れる非常に小さな神。一説では、一寸法師のモデルともされています。
結局は、案山子がこの小さな神の名前を知っていました。案山子は、じーと同じ場所に立ち周囲を見ていることから物知りな神とされています。
そして、いよいよ少名毘古那神が登場しました。少名毘古那神は、非常に頭が良く、大国主神と二人三脚で国作りを進めて行くことになりますが、その詳細は、古事記には記されていません。
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