古事記を読む(79)上つ巻-国譲り

 







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フリーの翻訳者・ライター、編集、校正。 日本の伝統文化である和歌、短歌、古典、古事記、日本文化、少しのプライベート。 古事記の教育現場復帰「未来を担う子ども達に自分たちのアイデンティティである日本神話を」

天菩比神あめのほひのかみ天若日子あめのわかひこ

このため、高御産巣日神たかみむすびのかみ天照大御神あまてらすおおみかみは、お困りになり、諸々の神々に、

葦原中国あしはらのなかつくにに遣わせた天菩比神あめのほひのかみが、まったく報告に上がらない。次は、どの神を遣わせたらよいだろうか」

とお尋ねになりました。

 

すると思金神おもいかねのかみが、

天津国玉神あまつくにたまのかみの子である天若日子あめのわかひこを遣わせるべきです」

と答えました。

そこで、天之麻迦古弓あまのまかこゆみ天之波波矢あまのははや天若日子あめのわかひこに授けて、葦原中国あしはらのなかつくに天若日子あめのわかひこを遣わせました。

天若日子あめのわかひこは、葦原中国あしはらのなかつくにに降り立ち、大国主神おおくにぬしのかみの娘である下照比売したでるひめと結婚し、葦原中国あしはらのなかつくにを自分のものにしようと企み、8年が経っても報告に上がりませんでした。

天の石屋戸あめのいわやとで絶妙な提案を出した思金神おもいかねのかみでしたが、今回は、推薦した天菩比神あめのほひのかみ天若日子あめのわかひこがことごとくダメダメぶりを発揮します。

しかし、天照大御神あまてらすおおみかみから思金神おもいかねのかみとがめられるような記述はありません。

そして、3年と8年併せて11年。

なんと悠長な・・・

高天原たかまのはらは、なんともゆる~い組織のようです。

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