2019/01/07

古事記を読む(83)上つ巻-国譲り

 




この記事を書いている人 - WRITER -
雨野やたしげ
フリーの翻訳者・ライター、編集、校正。 日本の伝統文化である和歌、短歌、古典、古事記、日本文化、少しのプライベート。 古事記の教育現場復帰を強く願う「自分たちの神話を学ばない民族に未来はない」。

天菩比神あめのほひのかみ天若日子あめのわかひこ

天若日子あめのわかひこの妻の下照比売したでるひめの泣き声が、風に乗って響き、天まで届きました。

この泣き声を天にいる天若日子あめのわかひこの父親の天津国玉神あまつくにたまのかみ天若日子あめのわかひこの妻子が聞き、地上に降りて来て泣き悲しみました。

そして、その地に喪屋もやを作って、川雁かわかり(川にいる水鳥)を食物を供える役、さぎを掃除をする役、翡翠かわせみを食物を作る役、すずめを米をつく女、きじを泣き女、このようにして役割を定めて、八日八夜ようかよやにわたって、歌い舞いして、死者を弔いました。

このとき、阿遅志貴高日子根神あじすきたかひこねのかみ下照比売したでるひめの兄)が訪れました。

天から降りてきた天若日子あめのわかひこの父親の天津国玉神あまつくにたまのかみ天若日子あめのわかひこの妻子が泣きながら、

「我が子は、死なずに生きていた」

「わたしの君は死なずに生きていらっしゃった」

と言って、

阿遅志貴高日子根神あじすきたかひこねのかみの手足にすがって泣き愛おしがりました。

天若日子あめのわかひこの父と妻が、天若日子あめのわかひこ阿遅志貴高日子根神あじすきたかひこねのかみの2人を間違っってしまったのは、この2人がとても似ていたからです。

喪屋もや遺族が喪中を過ごしたり、遺体を安置しておく場所。

 

要は、天若日子あめのわかひこが亡くなって、その父と妻子がお葬式に訪れたところ、天若日子あめのわかひこのもう1人の妻の兄の阿遅志貴高日子根神あじすきたかひこねのかみもお葬式に訪れ、天若日子あめのわかひことそっくりであったため、天若日子あめのわかひこの父と妻子が勘違いして、
「死んでなかった」と喜んで、手足にすがりついたということです。

死者と間違われた阿遅志貴高日子根神あじすきたかひこねのかみは、気分を害して・・・

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