古事記を読む(84)上つ巻-国譲り

 







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フリーの翻訳者・ライター、編集、校正。 日本の伝統文化である和歌、短歌、古典、古事記、日本文化、少しのプライベート。 古事記の教育現場復帰「未来を担う子ども達に自分たちのアイデンティティである日本神話を」

天菩比神あめのほひのかみ天若日子あめのわかひこ

このようなことで、阿遅志貴高日子根神あじすきたかひこねのかみは、ひどく怒り、

「わたしは、親しい友人だから弔いに来た。どうしてわたしをけがれた死者と見間違えるのか」

と言って、身につけていた十拳剣とつかのつるぎを抜いて、その喪屋もやを切り倒し、足で蹴り飛ばしてしまいました。

これが美濃国みののくに(岐阜県)の藍見河あいみがわの上流にある喪山もやまです。

そのときに使った剣の名は、大量おおはかりといい、別名を神度剣かむどのつるぎといいます。

阿遅志貴高日子根神あじすきたかひこねのかみが、怒って飛び去ったときに、その同母妹の高比売命たかひめのみこと下照比売したでるひめ)は、その名を明かそうと次の歌を詠みました。

和歌(7)

天なるや 弟棚機の うながせる 玉の御統みすまる 御統みすまるに 穴玉はや み谷 二渡らす 阿遅志貴高日子根あじすきたかひこねの 神そ

(天上の機織女はたおりめが首に掛けている首飾り、その首飾りの穴の開いた玉のように、2つの谷を渡る阿遅志貴高日子根神あじすきたかひこねのかみ。)

 

この歌は、夷振ひなぶりです。

和歌(7):天上の機織女はたおりめがする首飾りのように、谷2つに渡って輝いているよね、阿遅志貴高日子根神あじすきたかひこねのかみは。

なんとな~く言いたいことは分かりますが、正直よく分からん・・・

 

死者に間違われるというのは、気持ちの良いものではありませんが、よりけがれを嫌う古代の人には、怒り心頭で、出雲の喪屋もやを岐阜県まで蹴り飛ばしてしまいました。

しかし、怒り過ぎです。

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