古事記を読む(85)上つ巻-国譲り 2018-06-16 2019-01-07 WRITER 雨野やたしげ 1 この記事を書いている人 - WRITER - 雨野やたしげ フリーの翻訳者・ライター、編集、校正。 日本の伝統文化である和歌、短歌、古典、古事記、日本文化、少しのプライベート。 古事記の教育現場復帰「未来を担う子ども達に自分たちのアイデンティティである日本神話を」 建御雷神たけみかづちのかみ 天照大御神あまてらすおおみかみは、 「今度は、どの神を遣わせたらよいだろうか」 とお尋ねになりました。 すると、思金神おもいかねのかみと諸々の神々は、 「天安河あめのやすかわの上流の天の石屋あめのいわやにいる伊都之尾羽張神いつのおはばりのかみを遣わせるべきです。もしこの神でない場合は、その子である建御雷之男神たけみかづちのおのかみ(以下建御雷神たけみかづちのかみ)を遣わせるべきです。また、この天尾羽張神あめのおはばりのかみ(伊都之尾羽張神いつのおはばりのかみ)は、天安河あめのやすかわの水を塞せき止めて、道を遮断しているので、他の神はそこに行くことができません。そのため、天迦久神あめのかくのかみを遣わせて、問い尋ねさせましょう」 とお答えになりました。 そこで、天迦久神あめのかくのかみを遣わせて、天尾羽張神あめのおはばりのかみに尋ねてみると、 天尾羽張神あめのおはばりのかみは、 「恐れ多いことです。お仕えいたします。しかし、この役目は、わたしの子である建御雷神たけみかづちのかみを遣わせるべきです」 とお答えになりました。 そして、天鳥船神あめのとりふねのかみを建御雷神たけみかづちのかみに付けて、遣わせました。 建御雷之男神たけみかづちのおのかみ:伊邪那岐神いざなきのかみが、火之迦具土神ひのかぐつちのかみを斬った際に剣から飛び散った血から生まれた神。鹿島神宮の祭神。 結果として、この建御雷神たけみかづちのかみの派遣が「国譲り」を成功させることになります。 建御雷神たけみかづちのかみは、のちに神武天皇じんむてんのうの危機を救ったりと、大きな功績を残した神で、武神、剣神として、戦国武将などから多大な信仰を集めました。 この記事を書いている人 - WRITER - 雨野やたしげ フリーの翻訳者・ライター、編集、校正。 日本の伝統文化である和歌、短歌、古典、古事記、日本文化、少しのプライベート。 古事記の教育現場復帰「未来を担う子ども達に自分たちのアイデンティティである日本神話を」 前の記事 -Prev- 古事記を読む(84)上つ巻-国譲り 次の記事 -Next- 古事記を読む(86)上つ巻-国譲り 関連記事 - Related Posts - 古事記を読む(33)上つ巻-天照大御神と須佐之男命 古事記を読む(102)上つ巻-日向三代 古事記を読む(138)中つ巻-第3代・安寧天皇 古事記を読む(108)上つ巻-日向三代 最新記事 - New Posts - 伊勢物語 あとがき 伊勢物語-第十八段 あきの夜も(伝 為氏本) 伊勢物語-第十七段 夢と知りせば(伝 為氏本) 伊勢物語-第十六段 太刀のをがはの(伝 為氏本)