伊勢物語-第五十一段 菊 2020-07-12 WRITER 雨野やたしげ この記事を書いている人 - WRITER - 雨野やたしげ フリーの翻訳者・ライター、編集、校正。 日本の伝統文化である和歌、短歌、古典、古事記、日本文化、少しのプライベート。 古事記の教育現場復帰「未来を担う子ども達に自分たちのアイデンティティである日本神話を」 (原文) むかし、男、人の前栽せんざいに菊植ゑけるに、 和歌(97) 植ゑし植ゑば秋なき時や咲かざらむ花こそ散らめ根さへ枯れめや (現代訳) 昔、男が人の屋敷の庭先の植え込みに菊を植え込んだときに、次の歌を詠んだ。 和歌(97) しっかりと植え込んだので、もし秋が無いときならば咲かないであろうが、実際には秋は毎年やってくるので、花を咲かせるでしょう。 たとえ花が散ったとしても、根まで枯れてしまうだろうか、いや、そんなことはないので、毎年花を咲かせるでしょう。 前栽せんざい 庭先に植え込んだ花木や草花。 屋敷の主人に菊の植え込みを頼まれたのであろうか、この庭で美しい花を咲かせ続けることを願っている。 この記事を書いている人 - WRITER - 雨野やたしげ フリーの翻訳者・ライター、編集、校正。 日本の伝統文化である和歌、短歌、古典、古事記、日本文化、少しのプライベート。 古事記の教育現場復帰「未来を担う子ども達に自分たちのアイデンティティである日本神話を」 前の記事 -Prev- 伊勢物語-第五十段 鳥の子 次の記事 -Next- 伊勢物語-第五十二段 飾り粽 関連記事 - Related Posts - 伊勢物語-第十三段 虫の音や(伝 為氏本) 伊勢物語-第十四段 いざ桜(伝 為氏本) 伊勢物語-第十二段 夕月夜(伝 為氏本) 伊勢物語-第十一段 むばたまの(伝 為氏本) 最新記事 - New Posts - 伊勢物語 あとがき 伊勢物語-第十八段 あきの夜も(伝 為氏本) 伊勢物語-第十七段 夢と知りせば(伝 為氏本) 伊勢物語-第十六段 太刀のをがはの(伝 為氏本)