日の本の屋根裏から日本を考える

伊勢物語-第五十二段 飾り粽

 
伊勢物語







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フリーの翻訳者・ライター、編集、校正。 日本の伝統文化である和歌、短歌、古典、古事記、日本文化、少しのプライベート。 古事記の教育現場復帰「未来を担う子ども達に自分たちのアイデンティティである日本神話を」

(原文)

むかし、男ありけり。

 

人のもとよりかざりちまきおこせたりける返りごとに、

和歌(98)

あやめ刈り君は沼にぞまどひける我は野にいでて狩るぞわびしき

 

とて、きじをなむやりける。

 

(現代訳)

昔、男がいた。

 

ある人から飾りちまきが贈られてきた返事に、

和歌(98)

沼に行き、あなたはあやめを刈り取って苦労なされたのですね。

同じ頃、わたしは野に出て狩りをして、つらいものでした。

 

と歌を詠んで、獲物のきじを贈ったのであった。

  • ちまき
ちまきは、あやめに包んで贈られていたことから、和歌(98)で「沼であやめを刈り取った」ことへの労をねぎらっている。

 

「あやめ刈る」と「野にいでて狩る」、

「沼」と「野」、

「君」と「我」、

「まどふ」と「わびし」、

 

を対比させて詠んでいる。

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