伊勢物語-第七十二段 大淀の松 2021-01-11 2021-01-15 WRITER 雨野やたしげ この記事を書いている人 - WRITER - 雨野やたしげ フリーの翻訳者・ライター、編集、校正。 日本の伝統文化である和歌、短歌、古典、古事記、日本文化、少しのプライベート。 古事記の教育現場復帰「未来を担う子ども達に自分たちのアイデンティティである日本神話を」 (原文) むかし、男伊勢の国なりける女、またえ逢あはで、隣の国へいくとて、いみじう恨みければ、女、 和歌(132) 大淀の松はつらくもあらなくにうらみてのみもかへるなみかな (現代訳) 昔、男が、伊勢の国に住んでいた女に、再会することもなく、伊勢の隣の国へ行くというので、ひどく女を恨んだので、女は、次のように詠んだ、 和歌(132) 伊勢の国の大淀の松のように、私は薄情でもないのに、貴方は勝手に私を恨んで、松のもとまで流れて来ることもせずに返っていく波のようなのは、貴方ですね。 六十九段から斎宮さいぐう関連の物語が続きます。 しかし、この段の女は、斎宮さいぐうではなく、斎宮さいぐうに仕える女房であり、男が素っ気なく対応したことへの、女の恨み節です。 この記事を書いている人 - WRITER - 雨野やたしげ フリーの翻訳者・ライター、編集、校正。 日本の伝統文化である和歌、短歌、古典、古事記、日本文化、少しのプライベート。 古事記の教育現場復帰「未来を担う子ども達に自分たちのアイデンティティである日本神話を」 前の記事 -Prev- 伊勢物語-第七十一段 神のいがき 次の記事 -Next- 伊勢物語-第七十三段 月のうちの桂 関連記事 - Related Posts - 伊勢物語-第五段 関守 伊勢物語-第百三段 寝ぬる夜 伊勢物語-第四十四段 馬のはなむけ 伊勢物語-第七段 春の日の(伝 為氏本) 最新記事 - New Posts - 伊勢物語 あとがき 伊勢物語-第十八段 あきの夜も(伝 為氏本) 伊勢物語-第十七段 夢と知りせば(伝 為氏本) 伊勢物語-第十六段 太刀のをがはの(伝 為氏本)