伊勢物語-第七段 春の日の(伝 為氏本) 2022-03-12 WRITER 雨野やたしげ この記事を書いている人 - WRITER - 雨野やたしげ フリーの翻訳者・ライター、編集、校正。 日本の伝統文化である和歌、短歌、古典、古事記、日本文化、少しのプライベート。 古事記の教育現場復帰「未来を担う子ども達に自分たちのアイデンティティである日本神話を」 (原文) 昔、男、平城ならの京にあひ知りたる人とぶらひに行きたるに、友だちのもとには消息をばせで、うらみて文ふみをばやらざりける人のもとに、 和歌(10) 春の日のいたりいたらぬ里はあらじ咲ける咲かざる花のみゆらむ (現代訳) 昔、男が、奈良の旧都に知人を訪ねて行ったときのこと、知人の友人のもとには、今から行くとゆう便りはせずに、恨んで手紙をやらなかった女のもとに、 和歌(10) 春の日射しが、場所により届いたり、届かなかったりする里はないでしょう。日射しはどこにでも平等に届くものです。それでも咲く花、咲かない花があるようですね。 いまいち分かりにくい文章ですが… 奈良の知人もその友人も女性で、男が恨みに思っているのは友人の方であり、そちらに和歌(10)を送った。 男としては、春の日射しのように分け隔てなく女性たちに愛情を注いでいるが、 花が咲かない…つまり、愛情が注がれていないと思いつれない態度をとるのは、花側の貴女に問題があるのではないでしょうか… そう言いたいのでしょう。 この記事を書いている人 - WRITER - 雨野やたしげ フリーの翻訳者・ライター、編集、校正。 日本の伝統文化である和歌、短歌、古典、古事記、日本文化、少しのプライベート。 古事記の教育現場復帰「未来を担う子ども達に自分たちのアイデンティティである日本神話を」 前の記事 -Prev- 伊勢物語-第六段 今はとて(伝 為氏本) 次の記事 -Next- 伊勢物語-第八段 玉くしげ(伝 為氏本) 関連記事 - Related Posts - 伊勢物語-第四十七段 大幣 伊勢物語-第七十八段 山科の宮 伊勢物語-第二段 西の京 伊勢物語-第百十九段 形見 最新記事 - New Posts - 伊勢物語 あとがき 伊勢物語-第十八段 あきの夜も(伝 為氏本) 伊勢物語-第十七段 夢と知りせば(伝 為氏本) 伊勢物語-第十六段 太刀のをがはの(伝 為氏本)