日の本の屋根裏から日本を考える

伊勢物語-第四十四段 馬のはなむけ

 
伊勢物語







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フリーの翻訳者・ライター、編集、校正。 日本の伝統文化である和歌、短歌、古典、古事記、日本文化、少しのプライベート。 古事記の教育現場復帰「未来を担う子ども達に自分たちのアイデンティティである日本神話を」

(原文)

むかし、あがたへゆく人に、馬のはなむけせむとて、呼びて、うとき人にしあらざりければ、

家刀自いえとうじさかづきささせて、女の装束さうぞくかづけむとす。

 

あるじの男、歌よみての腰にゆひつけさす。

和歌(83)
でてゆく君がためにと脱ぎつれば我さへもなくなりぬべきかな

 

この歌は、あるが中におもしろければ、心とどめてよます、腹にあぢはひて。

 

(現代訳)

昔、地方官として地方へ赴任する人に、見送るための歓送の宴をしようということで、

その人を招き、遠慮のいる人ではなかったので、妻が盃をすすめさせ、女の装束を贈り物として贈ろうとした。

 

主人の男が、歌を詠み、その贈り物のの腰紐に歌を結び付けさせた。

和歌(83)

出発していくあなたのために贈り物としてを脱いでしまいましたので、わたしまでもなくなってしまいそうですよ。

 

この歌は、たくさん詠まれた歌の中でも特におもしろいものであったので、心に留めてしっかりと腹の中で味わって詠ませる。

解釈が難しい・・・

地方官として下っていく男に、主人がそのときの習慣にならって女物の装束を一式贈るという話。

 

この「地方官として下っていく男」を紀有常きのありつねとみれば、送り出す「主人」は、娘婿である業平と解釈することもできる。

 

和歌(83)の解釈も諸説あり、女物の「」と「喪」を掛けて、送り出すとともに送り主の「喪」も無くなったと解釈する説も・・・

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