日の本の屋根裏から日本を考える

伊勢物語-第四十九段 若草

 
伊勢物語







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フリーの翻訳者・ライター、編集、校正。 日本の伝統文化である和歌、短歌、古典、古事記、日本文化、少しのプライベート。 古事記の教育現場復帰「未来を担う子ども達に自分たちのアイデンティティである日本神話を」

(原文)

むかし、男、妹のいとをかしげなりけるを見をりて、

和歌(90)

うら若みねよげに見ゆる若草を人の結ばむことをしぞ思ふ

 

と聞こえけり。

 

返し、

和歌(91)

初草のなどめづらしき言の葉ぞうらなく物を思ひけるかな

 

(現代訳)

昔、ある男が妹のたいそう美しい様子を見ていて、

和歌(90)

若々しくみずみずしいので、

共寝をしたくなる若草のように美しいあなたが他人の妻となることが本当に切なく惜しまれます。

 

と申し上げた。

 

妹の返し、

和歌(91)

なんと思いも寄らないめずらしいお言葉でしょう。

わたしは、兄妹だと思って、今まで特別な気持ちを抱くことなく、思っておりましたのに。

異母の兄妹なのでしょうか。

 

その辺の詳細は、分からないが、

当時の風習を鑑みれば、同母の兄妹であったとしても、

現代ほど顔を合わせる機会はなく、しばらく逢っていなかった妹に異性としての魅力を感じてしまうことも・・・

 

いずれにせよ、兄の気持ちに反して妹にはそういった気持ちはないようです。

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