伊勢物語-第八十八段 月をもめでじ 2021-06-27 WRITER 雨野やたしげ この記事を書いている人 - WRITER - 雨野やたしげ フリーの翻訳者・ライター、編集、校正。 日本の伝統文化である和歌、短歌、古典、古事記、日本文化、少しのプライベート。 古事記の教育現場復帰「未来を担う子ども達に自分たちのアイデンティティである日本神話を」 (原文) むかし、いと若きにはあらぬ、これかれ友だちども集まりて、月を見て、それがなかに一人、 和歌(162) おほかたは月をもめでじこれぞこのつもれば人の老いとなるもの (現代訳) 昔、とても若いというほどではない友人たちが誰彼と集まって、月を見て、その中の一人が詠んだ。 和歌(162) よほどのことでなければ、月を愛でずにゆこうと思う。夜の月がつもり重なれば、歳を取り老いてゆくのだから。 もう我々もそこまで若くはない… 若い頃は、美しいと愛でた月も冷静に考えれば、見る回数を重ねてゆけば、それは自らが老いるということ。 そんな感じでしょうか。 月を老いと結び付けた面白い歌。 この記事を書いている人 - WRITER - 雨野やたしげ フリーの翻訳者・ライター、編集、校正。 日本の伝統文化である和歌、短歌、古典、古事記、日本文化、少しのプライベート。 古事記の教育現場復帰「未来を担う子ども達に自分たちのアイデンティティである日本神話を」 前の記事 -Prev- 伊勢物語-第八十七段 布引の滝 次の記事 -Next- 伊勢物語-第八十九段 なき名 関連記事 - Related Posts - 伊勢物語-第八十七段 布引の滝 伊勢物語-第九十段 桜花 伊勢物語-第四十四段 馬のはなむけ 伊勢物語-第四十七段 大幣 最新記事 - New Posts - 伊勢物語 あとがき 伊勢物語-第十八段 あきの夜も(伝 為氏本) 伊勢物語-第十七段 夢と知りせば(伝 為氏本) 伊勢物語-第十六段 太刀のをがはの(伝 為氏本)