伊勢物語-第七十三段 月のうちの桂 2021-01-15 WRITER 雨野やたしげ この記事を書いている人 - WRITER - 雨野やたしげ フリーの翻訳者・ライター、編集、校正。 日本の伝統文化である和歌、短歌、古典、古事記、日本文化、少しのプライベート。 古事記の教育現場復帰「未来を担う子ども達に自分たちのアイデンティティである日本神話を」 (原文) むかし、そこにはありと聞けど、消息せうそこをだにいふべくもあらぬ女のあたりを思ひける。 和歌(133) 目には見て手にはとられぬ月のうちの桂のごとき君にぞありける (現代訳) 昔、その場所にいるとは聞いてはいるが、便りさえも送ることができない女のことを思って、男が詠んだ。 和歌(133) 目では見えるが、実際に手には取れない月の中の桂のような貴女ですね 和歌(133) 「万葉集」の巻四・相聞歌の中の 「目には見て手には取らえぬ月の内の桂のごとき妹をいかにせむ」 の類歌。 居所は分かっているのだが、便りなどは送ることができない女…まず考えられるのが、清和天皇の后高子たかいこ。 しかし、六十九段の流れから鑑みると、斎宮さいぐうと考えるのが、自然なのかも。 この記事を書いている人 - WRITER - 雨野やたしげ フリーの翻訳者・ライター、編集、校正。 日本の伝統文化である和歌、短歌、古典、古事記、日本文化、少しのプライベート。 古事記の教育現場復帰「未来を担う子ども達に自分たちのアイデンティティである日本神話を」 前の記事 -Prev- 伊勢物語-第七十二段 大淀の松 次の記事 -Next- 伊勢物語-第七十四段 重なる山 関連記事 - Related Posts - 伊勢物語-第二十一段 おのが世々 伊勢物語-第二十五段 逢はで寝る夜 伊勢物語-第九十段 桜花 伊勢物語-第十六段 太刀のをがはの(伝 為氏本) 最新記事 - New Posts - 伊勢物語 あとがき 伊勢物語-第十八段 あきの夜も(伝 為氏本) 伊勢物語-第十七段 夢と知りせば(伝 為氏本) 伊勢物語-第十六段 太刀のをがはの(伝 為氏本)