古事記を読む(115)上つ巻-日向三代

 







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フリーの翻訳者・ライター、編集、校正。 日本の伝統文化である和歌、短歌、古典、古事記、日本文化、少しのプライベート。 古事記の教育現場復帰「未来を担う子ども達に自分たちのアイデンティティである日本神話を」

海幸彦うみさちひこ山幸彦やまさちひこ

火遠理命ほおりのみことは、帰ると海神に教えられた通りに呪文を唱えながら、釣針を兄の火照命ほでりのみことに返しました。

そして、その後、兄の火照命ほでりのみことは、だんだんと貧しくなり、心は荒々しくなり火遠理命ほおりのみことの元へ攻めて来ました。

攻めようとするときには、塩盈珠しおみつたまを出して溺れさせ、その後助けを求めてきたときには、塩乾珠しおふるたまで救い、こうして悩まし苦しめると、

火照命ほでりのみことは、

「わたしは、これから、あなたの昼夜を守る守護人まもりびととなって、仕えます」

と言いました。

そういう訳で、火照命ほでりのみことの子孫の隼人はやとは、今に至るまでその溺れたときの仕草を伝えて、仕えているのです。

結局、兄の火照命ほでりのみことは、弟の火遠理命ほおりのみことに仕えることになりました。

古事記では、何故か兄弟が争うとほとんどが弟が勝つという構図になっています。

しかし、隼人はやとの仕え方は、なかなか屈辱的ですね。

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