古事記を読む(155)中つ巻-第10代・崇神天皇 2018-10-14 WRITER 雨野やたしげ 1 この記事を書いている人 - WRITER - 雨野やたしげ フリーの翻訳者・ライター、編集、校正。 日本の伝統文化である和歌、短歌、古典、古事記、日本文化、少しのプライベート。 古事記の教育現場復帰「未来を担う子ども達に自分たちのアイデンティティである日本神話を」 将軍の派遣 そこで、大毘古命おおびこのみことは、すぐに引き返し、崇神すじん天皇に報告しました。 すると崇神すじん天皇は、 「これは山代国に住むあなたの腹違いの兄である建波邇安王たけはにやすのみこが邪心を抱いていることの兆候ではないかと思う。伯父上(大毘古命おおびこのみこと)、軍を率いて、出発してください」 と仰せになりました。 大毘古命おおびこのみことは、丸邇臣わにのおみの祖である日子国夫玖命ひこくにぶくのみことを従わせて、山代国へ派遣しました。 日子国夫玖命ひこくにぶくのみことは、丸邇坂わにさかに忌瓮いわいべを据えてから出発しました。 山代の和訶羅河わからがわ(木津川)に大毘古命おおびこのみことの軍が着くと、建波邇安王たけはにやすのみこは、やはり軍を率いて待ち構えていました。 大毘古命おおびこのみことと建波邇安王たけはにやすのみこは、和訶羅河わからがわを挟んで向かい合い、戦に挑みました。 それでこの土地を「伊杼美いどみ(挑み)」といいます。 忌瓮いわいべ:神を祭る神聖な酒瓶。 大毘古命おおびこのみことは、崇神すじん天皇からみたら伯父で、建波邇安王たけはにやすのみこは、大毘古命おおびこのみことの腹違いの兄です。 要は、皆、身内で、その中で争っているということです。 そして、またまたまた出ましたね・・・土地にからめた駄洒落。 あとから、地名が付いたような書き方をしていますが、そんなことはなく、もちろん地名が先です。 この記事を書いている人 - WRITER - 雨野やたしげ フリーの翻訳者・ライター、編集、校正。 日本の伝統文化である和歌、短歌、古典、古事記、日本文化、少しのプライベート。 古事記の教育現場復帰「未来を担う子ども達に自分たちのアイデンティティである日本神話を」 前の記事 -Prev- 古事記を読む(154)中つ巻-第10代・崇神天皇 次の記事 -Next- 古事記を読む(156)中つ巻-第10代・崇神天皇 関連記事 - Related Posts - 古事記を読む(133)中つ巻-初代・神武天皇 古事記を読む(67)上つ巻-大国主神 古事記を読む(262)下つ巻-第27代・安閑天皇 古事記を読む(79)上つ巻-国譲り 最新記事 - New Posts - 伊勢物語 あとがき 伊勢物語-第十八段 あきの夜も(伝 為氏本) 伊勢物語-第十七段 夢と知りせば(伝 為氏本) 伊勢物語-第十六段 太刀のをがはの(伝 為氏本)