古事記を読む(155)中つ巻-第10代・崇神天皇

 







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フリーの翻訳者・ライター、編集、校正。 日本の伝統文化である和歌、短歌、古典、古事記、日本文化、少しのプライベート。 古事記の教育現場復帰「未来を担う子ども達に自分たちのアイデンティティである日本神話を」

将軍の派遣

そこで、大毘古命おおびこのみことは、すぐに引き返し、崇神すじん天皇に報告しました。

すると崇神すじん天皇は、

「これは山代国に住むあなたの腹違いの兄である建波邇安王たけはにやすのみこが邪心を抱いていることの兆候ではないかと思う。伯父上(大毘古命おおびこのみこと)、軍を率いて、出発してください」

と仰せになりました。

 

大毘古命おおびこのみことは、丸邇臣わにのおみの祖である日子国夫玖命ひこくにぶくのみことを従わせて、山代国へ派遣しました。

 

日子国夫玖命ひこくにぶくのみことは、丸邇坂わにさか忌瓮いわいべを据えてから出発しました。

 

山代の和訶羅河わからがわ(木津川)に大毘古命おおびこのみことの軍が着くと、建波邇安王たけはにやすのみこは、やはり軍を率いて待ち構えていました。

 

大毘古命おおびこのみこと建波邇安王たけはにやすのみこは、和訶羅河わからがわを挟んで向かい合い、戦に挑みました。

 

それでこの土地を「伊杼美いどみ(挑み)」といいます。

忌瓮いわいべ神を祭る神聖な酒瓶。

 

大毘古命おおびこのみことは、崇神すじん天皇からみたら伯父で、建波邇安王たけはにやすのみこは、大毘古命おおびこのみことの腹違いの兄です。

要は、皆、身内で、その中で争っているということです。

 

そして、またまたまた出ましたね・・・土地にからめた駄洒落。

あとから、地名が付いたような書き方をしていますが、そんなことはなく、もちろん地名が先です。

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