古事記を読む(136)中つ巻-初代・神武天皇

 







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フリーの翻訳者・ライター、編集、校正。 日本の伝統文化である和歌、短歌、古典、古事記、日本文化、少しのプライベート。 古事記の教育現場復帰「未来を担う子ども達に自分たちのアイデンティティである日本神話を」

多芸志美美命たぎしみみのみこと

兄の神八井耳命かむやいみみのみことは、弟の建沼河耳命たけぬなかはみみのみことに皇位を譲り、次のように仰せになりました。

「わたしは仇である多芸志美美命たぎしみみのみことを殺すことができなかった。あなたは仇を見事に殺すことができた。わたしは兄ではあるが、天皇とはならず、あなたが天皇となって天下を治めなさい。わたしは、あなたを助けて、忌人いわいびととして仕えましょう」

長兄の日子八井命ひこやいのみことは、茨田連まむたのむらじ手島連てしまのむらじの祖です。

 

神八井耳命かむやいみみのみことは、

意富臣おおのおみ小子部連ちいさこべのむらじ坂合部連さかいべのむらじ火君ひのきみ大分君おおきたのきみ阿蘇君あそのきみ、筑紫の三家連みやけのむらじ雀部臣さざきべのおみ雀部造さざきべのみやつこ小長谷造おはつせのみやつこ都祁直つけのあたひ伊余国造いよのくにのみやつこ科野国造しなののくにのみやつこ道奥みちのく石城国造いわきのくにのみやつこ常道ひたち仲国造なかのくにのみやつこ長狭国造ながさのくにのみやつこ、伊勢の船木直ふなきのあたい、尾張の丹波臣にわのおみ島田臣しまだのおみ等の祖です。

 

神沼河耳命かむぬなかはみみのみことは、天下を統治しました。

神倭伊波礼毘古天皇かむやまといはれびこのすめらみこと(神武天皇)の御寿命は137歳。

御陵は、畝火山うねびやまの北方の白梼尾かしのおの辺りにあります。

忌人いわいびと祭事を行う人。

 

ここで神武天皇のお話は終わりです。

神武天皇は、137歳で崩御ほうぎょしたとされています。

この137歳というあり得ない寿命をもって、神武天皇は実在していなかったという議論があります。

 

まぁ、そんなことを言い出したら、古事記なんて突っ込みどころ満載で、もっと大らかに読むべきものだと思います。

大らかに読みつつも、その中にある建国の歴史に秘められた思いをくみ取るべきです。

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