古事記を読む(164)中つ巻-第11代・垂仁天皇

 




この記事を書いている人 - WRITER -
雨野やたしげ
フリーの翻訳者・ライター、編集、校正。 日本の伝統文化である和歌、短歌、古典、古事記、日本文化、少しのプライベート。 古事記の教育現場復帰を強く願う「自分たちの神話を学ばない民族に未来はない」。

沙本毘古さほびこ沙本毘売さほびめの兄妹

垂仁すいにん天皇は、

「わたしは危うくあざむかれるところだった」

と仰せになると、すぐに軍を率いて、沙本毘古さほびこを討伐しました。

 

このとき、

沙本毘古さほびこは、稲を束ねて積み上げて城を作り、戦いに備えていました。

沙本毘売さほびめは、兄を可哀相に思い、宮の裏の門から抜け出して兄のその稲を束ねて積み上げて城に入ってしまいました。

 

沙本毘売さほびめは、このとき妊娠をしており、

垂仁すいにん天皇は、沙本毘売さほびめの妊娠と、過ごした3年間の愛情を忍びなく思い、沙本毘古さほびこのその城を取り囲むも、攻めることができませんでした。

 

この間に、沙本毘売さほびめのお腹の中の子が生まれました。

 

沙本毘売さほびめは、その子を城の外に置いて、垂仁すいにん天皇へ使者を立てて、
「もし、この御子があなた(垂仁すいにん天皇)の子だと思われるならば、お引き取りになってください」

と言いました。

 

これに対して、垂仁すいにん天皇は、

「あなたの兄の沙本毘古さほびこは恨んでいるが、后であるあなたを愛しく思う気持ちは、変わらない」

と仰せになりました。

沙本毘売さほびめは、不幸への道を歩み始めました。

子が生まれるくらいですから、割と長く、籠城をしていたということでしょう。

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