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古事記を読む(165)中つ巻-第11代・垂仁天皇

 







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フリーの翻訳者・ライター、編集、校正。 日本の伝統文化である和歌、短歌、古典、古事記、日本文化、少しのプライベート。 古事記の教育現場復帰「未来を担う子ども達に自分たちのアイデンティティである日本神話を」

沙本毘古さほびこ沙本毘売さほびめの兄妹

垂仁すいにん天皇は、沙本毘売さほびめを取り返そうと思い、兵の中から腕力があるが、動作が機敏なものを選んで集めました。

 

垂仁すいにん天皇は、

「御子を受け取るときに、母である沙本毘売さほびめも連れて来なさい。髪であれ手であれ掴んで、引っ張って来なさい」

と仰せになりました。

 

沙本毘売さほびめは、垂仁すいにん天皇のこの思いを察知して、髪を全て剃り、剃った髪で頭を覆い、首飾りの緒を腐らせて三重に手に巻き、また酒で衣服を腐らせて、普通の衣服のように着て、御子を抱いて城の外に出ました。

 

兵がやって来て、御子を受け取ると、垂仁すいにん天皇の命令通り、沙本毘売さほびめを捕らえようとしました。

しかし、髪を掴めば、髪はずり落ち、手を握れば、手に巻いた玉の緒は切れ、衣服を掴むと破れてしまいました。

そのため、御子を連れ戻すことはできましたが、沙本毘売さほびめを連れて帰ることはできませんでした。

沙本毘売さほびめは、なかなか手の込んだことを考えました。

沙本毘売さほびめは、御子は、当然、皇太子で皇位継承の対象になりますので、お返しして、自分は、一瞬でも暗殺を企ててしまったことに重い責任を感じているのでしょう。

兄のはかりごとが大きな不幸を呼ぼうとしています。

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