古事記を読む(18)上つ巻-伊邪那岐神と伊邪那美神

 







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フリーの翻訳者・ライター、編集、校正。 日本の伝統文化である和歌、短歌、古典、古事記、日本文化、少しのプライベート。 古事記の教育現場復帰「未来を担う子ども達に自分たちのアイデンティティである日本神話を」

みそぎ

黄泉国よみのくにから逃げ帰った伊邪那岐神いざなきのかみは、

「わたしはけがれたところに行ってしまった。体を清めるみそぎをしなくては」

と言い、

筑紫の日向ひむか(宮崎県)の橘の小門の阿波岐原あわぎはらに行きみそぎをなさいました。

身の回りのものとして、

投げ捨てた杖から衝立船戸神つきたつふなとのかみが成り、

投げ捨てた帯から道之長乳歯神みちのながちはのかみが成り、

投げ捨てた袋から時量師神ときはかしのかみが成り、

投げ捨てた衣から和豆良比能宇斯能神わづらひのうしのかみが成り、

投げ捨てた袴から道俣神ちまたのかみが成り、

投げ捨てた冠から飽咋之宇斯能神あきぐひのうしのかみが成り、

投げ捨てた左の腕輪から奥疎神おきざかるのかみが成り、

次に、奥津那芸左毘古神おきつなぎさびこのかみ

次に、奥津甲斐弁羅神おきつかひべらのかみ

投げ捨てた右の腕輪から辺疎神へざかるのかみが成り、

次に、辺津那芸左毘古神へつなぎさびこのかみ

次に、辺津甲斐弁羅神へつかひべらのかみ

これら衝立船戸神つきたつふなとのかみから辺津甲斐弁羅神へつかひべらのかみまでの12柱は、伊邪那岐神いざなきのかみが身につけていたものをお脱ぎになった際に成った神です。

みそぎ心身のけがれを水で洗い流して清めること。

神社には、「手水舎ちょうずや」という手を洗い口をすすぐ場所がありますが、本来なら全身を水で洗い清めるところを手水舎ちょうずやで手と口をすすぐことで簡略化しています。

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