古事記を読む(31)上つ巻-天照大御神と須佐之男命
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日本の伝統文化である和歌、短歌、古典、古事記、日本文化、少しのプライベート。
古事記の教育現場復帰「未来を担う子ども達に自分たちのアイデンティティである日本神話を」
天の石屋戸
すると、須佐之男命が天照大御神に
「わたしの心が潔白で明るいものであったから、やさしい女の子が生まれたのです。このことから、この誓約は、わたしの勝ちということです」
と仰せになり、
勝利にまかせて天照大御神の田の畔を破壊し、田に水を引く溝を埋め、大嘗(新嘗祭)を行う御殿に糞をまき散らしました。
しかし、天照大御神は、須佐之男命の悪行をお咎めにならず、
「あの糞のようなものは、酔って吐いてしまったものでしょう。それに田の畔を破壊したり、溝を埋めたりしたのは、土地が惜しくて田を広げるためでしょう」
と仰せになり、弟をかばいましたが、須佐之男命の悪行はさらに荒々しくなっていきました。
大嘗:新穀を天地の神に供える神事。
誓約の勝利が何故、悪行につながるのか分かりませんが・・・
それに先にも書きましたが、須佐之男命は、誓約のマイルールを先に言っていませんので、どうとでも言えてしまいます。
男の子が生まれていたら、それはそれで適当な理由を付けて、勝ったことにもできるでしょう。
暴風神須佐之男命のこの田の破壊は、古代からの日本の風景である台風を表しているのかもしれません。
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