古事記を読む(65)上つ巻-大国主神

 







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フリーの翻訳者・ライター、編集、校正。 日本の伝統文化である和歌、短歌、古典、古事記、日本文化、少しのプライベート。 古事記の教育現場復帰「未来を担う子ども達に自分たちのアイデンティティである日本神話を」

八千矛神やちほこのかみ

すると、沼河比売ぬなかわひめが、戸を開けずに寝屋の中から次の歌を詠みました。

和歌(3)
八千矛やちほこの 神のみこと ぬえ草の 女にしあれば 我が心 浦渚うらすの鳥ぞ 今こそば 我鳥わどりにあらめ 後は 汝鳥などりにあらむを 命は な死せたまひそ いしたふや 天馳使あまはせづかい 事の 語り言かたりごとも 是をば

八千矛やちほこの神よ、わたしはなよなよとした草のような女ですから、わたしの心は、入江の渚にいる鳥のようです。今は、一対の鳥ですが、いずれは、寄り添うあたなの鳥になりましょうから、鳥を殺さないでください。天を駆ける使いよ。このことを語ってお伝えします。)

和歌(3):八千矛神やちほこのかみ大国主神おおくにぬしのかみ)の求愛に対して、沼河比売ぬなかわひめが、今わたしは、相手がおらず独り者ですが、いずれあなたのものになるでしょうから、少しお待ちください。

といった、じらす様な感じの歌を返しました。

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