古事記を読む(78)上つ巻-国譲り
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フリーの翻訳者・ライター、編集、校正。
日本の伝統文化である和歌、短歌、古典、古事記、日本文化、少しのプライベート。
古事記の教育現場復帰「未来を担う子ども達に自分たちのアイデンティティである日本神話を」
天菩比神と天若日子
高御産巣日神と
天照大御神は、
天安河原に
八百万の神々を集めさせ、
思金神に思案させました。
そして、天照大御神は、
「この葦原中国(日本)は、我が子が統治するよう委任した国である。ところが、この国は、荒らぶる国つ神がたくさんいると思われる。これらの神々を説得して静かにさせるには、どの神を遣わせたらよいだろうか」
とお尋ねになりました。
思金神と
八百万の神々は、話し合い、
「天菩比神を遣わすべきです」
と申し上げました。
天菩比神が遣わされることになりましたが、
大国主神に
媚びへつらってしまい、3年経っても報告を申し上げに来ませんでした。
何か物事を決めるとき、天照大御神は、独断することなく、八百万の神々を天安河原に集め、広く意見を尋ねます。
そして、思案の神で頭の良い思金神が中心になって、決定して行きます。
れっきとした合議制が古代から出来ていたということです。
国譲りを求めに葦原中国の大国主神のもとに天菩比神を遣わせましたが、ミイラ取りがミイラになってしまいました。
天菩比神は、結局、出雲の地で
建比良鳥命という子をもうけ、その
建比良鳥命は、
出雲国造となり、出雲大社の宮司の
千家家の祖神に当たります。
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