古事記を読む(87)上つ巻-国譲り 2018-06-18 2019-01-07 WRITER 雨野やたしげ 1 この記事を書いている人 - WRITER - 雨野やたしげ フリーの翻訳者・ライター、編集、校正。 日本の伝統文化である和歌、短歌、古典、古事記、日本文化、少しのプライベート。 古事記の教育現場復帰「未来を担う子ども達に自分たちのアイデンティティである日本神話を」 建御雷神たけみかづちのかみ 建御雷神たけみかづちのかみは、天鳥船神あめのとりふねのかみを遣わせて、八重言代主神やえことしろぬしのかみを呼び寄せて、問うと、 言代主神ことしろぬしのかみは、父の大神(大国主神おおくにぬしのかみ)に、 「かしこまりました。この国は、天つ神あまつかみの御子に譲りましょう」 と言いました。 そして、言代主神ことしろぬしのかみは、船を踏み傾け、天の逆手あまのさかてという柏手かしわでを打って、船を青柴垣あおふしがきに変えて、その中に隠れてしまいました。 天の逆手あまのさかて:手の甲で柏手かしわでを打つイメージでしょうか。本来、手のひらで打つ柏手かしわでを手の甲で打つという行為は、呪いに通じるものとされます。 大国主神おおくにぬしのかみの子の言代主神ことしろぬしのかみは、あっさりと「国譲り」を認めますが、天の逆手あまのさかてを打つなど本心ではどこか納得がいかない様子であると読み取ることもできます。 この記事を書いている人 - WRITER - 雨野やたしげ フリーの翻訳者・ライター、編集、校正。 日本の伝統文化である和歌、短歌、古典、古事記、日本文化、少しのプライベート。 古事記の教育現場復帰「未来を担う子ども達に自分たちのアイデンティティである日本神話を」 前の記事 -Prev- 古事記を読む(86)上つ巻-国譲り 次の記事 -Next- 古事記を読む(88)上つ巻-国譲り 関連記事 - Related Posts - 古事記を読む(263)下つ巻-第28代・宣化天皇 古事記を読む(225)下つ巻-第17代・履中天皇 古事記を読む(68)上つ巻-大国主神 古事記を読む(156)中つ巻-第10代・崇神天皇 最新記事 - New Posts - 伊勢物語 あとがき 伊勢物語-第十八段 あきの夜も(伝 為氏本) 伊勢物語-第十七段 夢と知りせば(伝 為氏本) 伊勢物語-第十六段 太刀のをがはの(伝 為氏本)