古事記を読む(99)上つ巻-天孫降臨

 







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フリーの翻訳者・ライター、編集、校正。 日本の伝統文化である和歌、短歌、古典、古事記、日本文化、少しのプライベート。 古事記の教育現場復帰「未来を担う子ども達に自分たちのアイデンティティである日本神話を」

天降り

天宇受売命あめのうずめのみことは、猿田毘古神さるたひこのかみを送り届けて帰ってくると、大・小すべての魚を集めて、

「おまえたちは、天つ神あまつかみの御子(邇邇芸命ににぎのみこと)にお仕え申し上げるか」
と問いました。

これに対して、ほとんどの魚が、

「お仕えいたします」

と答えましたが、海鼠なまこだけが何も答えませんでした。

 

天宇受売命あめのうずめのみことは、海鼠なまこに、

「返事をせぬ口は、この口か」

と言い、小刀で海鼠なまこの口を裂いてしまいました。

だから、今でも海鼠なまこの口は、裂けてしまっているのです。

そのような訳で、志摩国から初物の魚介類が宮廷に献上されるときは、猿女君さるめのきみたまうのです。

ナマコの口て裂けてたの?

裂けているイメージは、正直ありませんが・・・

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