立春:魚上氷(うおこおりをいずる)
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フリーの翻訳者・ライター、編集、校正。
日本の伝統文化である和歌、短歌、古典、古事記、日本文化、少しのプライベート。
古事記の教育現場復帰「未来を担う子ども達に自分たちのアイデンティティである日本神話を」
冬の間に張っていた氷が割れて、その間から魚が飛び跳ねる時季。
春寒
余寒とも。
暦の上では、春になったとはいえ、実際はまだまだ寒さが残るこの時季。
あくまで春はもう到来しているが、冬の寒さがまだ残っているという…そうした意識でしょうか。
春らしい暖かな日射しを心待つ心境です。
春告魚
地域によって異なり、様々な魚がこう呼ばれます。
個人的には、春告魚と言えばメバルが浮かびます。
普段、釣りをするので、港などの近場で手軽に釣れ、冬の間活性が落ちて深場に潜んでいたメバルがルアーに反応し釣れ始めると、春が来たなと感じます。

関西での釣りでニシンにお目に掛かることはまずなく、縁のない魚ですが、春になると北海道の西岸に姿を現すことから、ニシンも春告魚と呼ばれます。

漢字で書くと「鰆」、「春」が入っています。
関西での釣りでサワラは、よくお目に掛かる魚です。
瀬戸内海を産卵場として、春になると瀬戸内海にやってきます。
回遊魚で春から秋は、沿岸の表層で釣れることが多く、冬になり水温が低くなると深場に潜ってゆきます。

白魚
2~4月に産卵のために川に上り、味が良いとされる旬も、この時季。
体長10センチ以下で、透きとおった魚体が特徴的ですが、鮮度が落ちるとたちまち魚体が白く濁ってきます。
白魚は、古くは伊勢湾の名物でもあり、伊勢湾にほど近い三河生まれの家康にとっては、白魚は、特別な食材であったとか。
江戸に移り住んだ後も白魚の味が忘れられず、伊勢湾の白魚を江戸まで運び、隅田川に放流したようで、それ以降、隅田川で白魚が捕れた時期もありました。
今では想像もつきませんが…
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