与謝野晶子生誕の地「堺市」へ
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フリーの翻訳者・ライター、編集、校正。
日本の伝統文化である和歌、短歌、古典、古事記、日本文化、少しのプライベート。
古事記の教育現場復帰「未来を担う子ども達に自分たちのアイデンティティである日本神話を」
大阪府堺市に。
百舌鳥・古市古墳群が世界遺産に登録されましたねぇ。

眠るのは、仁徳天皇。
そう、民の竈の聖帝です。
参考:「聖帝」と呼ばれた天皇

花の名は一年草もある故に忘れず星は忘れやすかり/与謝野晶子
「花には、一年草と命が短いものもあり、その名を忘れることはないが、恒久的に輝く星は、その名が記憶に残りにくい」


海こひし潮の遠鳴りかぞへつつ少女となりし父母の家/与謝野晶子
歌意は、そのまんまで東京に出て、故郷堺を思って詠んだ歌。
浜寺公園は、歌好きの聖地。
ここにも晶子の歌碑があります。

ふるさとの和泉の山をきはやかに浮けし海より朝風ぞ吹く/与謝野晶子
「ふるさとの和泉の山がくっきりと空に浮かんでおり、海から潮風が吹いている」
そして、
同じ浜寺公園内の惜松碑


音にきく 高師の浜の はま松も 世のあだ波は のがれざりけり/大久保利通
「噂に名高い高師の浜のはま松も、この世の中のあだ波は逃れられないのだなぁ」
「高師の浜」は、今の堺市浜寺公園がある一体で万葉の時代からの松の名所として、数々の歌で詠まれています。
「あだ波」は、風もないのに立つ波。転じて「伐採」という軽々しい行為のたとえ。
つまり、大久保利通が、伐採されようとしていた高師の浜のはま松を惜しんで詠んだ歌であり、
これを受け、はま松の伐採は、中止され、その後「浜寺公園」として日本最古の公立公園に。
ちなみにこの浜寺公園には、与謝野晶子が与謝野鉄幹と親しくなった歌会が催された料亭がかつて存在しており、2人がデートを重ねた場所でもあります。
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