日の本の屋根裏から日本を考える

伊勢物語-第二十九段 花の賀

 
伊勢物語







この記事を書いている人 - WRITER -
雨野やたしげ
フリーの翻訳者・ライター、編集、校正。 日本の伝統文化である和歌、短歌、古典、古事記、日本文化、少しのプライベート。 古事記の教育現場復帰「未来を担う子ども達に自分たちのアイデンティティである日本神話を」

(原文)

むかし、春宮とうぐう女御にょうご御方おほんかたの花の賀に、召しあづけられたりけるに、

和歌(62)

花にあかぬ嘆きはいつもせしかども今日けふの今宵に似る時はなし

 

(現代訳)

昔、東宮の母である女御にょうごの御殿で催された花の美しい季節の長寿のお祝いの儀式に召し出されときに、次のように詠んだ。

和歌(62)

美しい花は見ても見ても十分だということはなく、もっと見ていたいというその嘆きは、幾度となく経験をしましたが、今日の今宵のような嘆きは初めてのことです。

  • 春宮とうぐう女御にょうご

藤原高子たかいこのこと。

かつて、業平と恋に落ちた高子たかいこですが、

今や清和せいわ天皇のもとに嫁ぎ、春宮とうぐう(皇太子)の貞明さだあきら親王(後の陽成天皇)を生む存在に。

 

当然、もう手が届く訳もなく、そんな感慨が渦巻く情景です。

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