伊勢物語-第三十段 はつかなりける女 2020-05-05 2020-07-07 WRITER 雨野やたしげ この記事を書いている人 - WRITER - 雨野やたしげ フリーの翻訳者・ライター、編集、校正。 日本の伝統文化である和歌、短歌、古典、古事記、日本文化、少しのプライベート。 古事記の教育現場復帰「未来を担う子ども達に自分たちのアイデンティティである日本神話を」 (原文) むかし、男はつかなりける女のもとに、 和歌(63) あふことは玉の緒ばかりおもほえてつらき心の長く見ゆらむ (現代訳) 昔、男がごくたまにしか逢うことができない女のもとに、次のように歌を送った。 和歌(63) あなたに逢うことは、玉の緒のように短く思われて、そんなつらい心が長く続いて見えるのでしょう。 玉の緒 玉同士を貫通して繋げていきますが、玉と玉との間に見えている部分のことであり、「短い」ことをたとえたもの。 男が、女になかなか逢えず、逢えたとしても時間が短いことを嘆いた歌。 前の段を受けて、業平が高子たかいこへの思いを募つのらせて詠じた歌という解釈もできそうです。 この記事を書いている人 - WRITER - 雨野やたしげ フリーの翻訳者・ライター、編集、校正。 日本の伝統文化である和歌、短歌、古典、古事記、日本文化、少しのプライベート。 古事記の教育現場復帰「未来を担う子ども達に自分たちのアイデンティティである日本神話を」 前の記事 -Prev- 伊勢物語-第二十九段 花の賀 次の記事 -Next- 伊勢物語-第三十一段 よしや草葉よ 関連記事 - Related Posts - 伊勢物語-第五十二段 飾り粽 伊勢物語-第四十四段 馬のはなむけ 伊勢物語-第四十八段 人待たむ里 伊勢物語-第三十四段 つれなかりける人 最新記事 - New Posts - 伊勢物語-第七十三段 月のうちの桂 伊勢物語-第七十二段 大淀の松 伊勢物語-第七十一段 神のいがき 伊勢物語-第七十段 あまの釣船